MISHA'S CASKET

-・別 201706 1/3

二次創作BLの権利に関する大きな勘違い。

TPPによる著作権侵害の非親告罪化に反対するという話の論点は、あくまで「非親告罪化」です。すなわち「警察を使って積極的に取り締まる(検閲する)ことだけはしないでください」という話です。「二次創作を全面的に自由化してください」ではありません。「政府の命令によって原作者から著作権を剥奪し、同人を完全解放してください!」ではありません。だったら著作権者は政府を提訴してやったっていいくらいです。が、誰もそ...

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やたらとクレームする前に、二次創作の検閲の問題点を確認しましょう。

そもそも「二次創作」を名乗った時点で、原著作への依拠性を自ら認めているのですから、それを「売った」と言った時点で、著作財産権の侵害が成立します。コーヒー吹きましたか? とりあえず落ち着きましょう。話の続きがあります。自分では「ただの遊び」だと思ってやって来たことが、改めて法律に照らすと、どういう意味になるのか?自分では「カネもうけになるからいいじゃん」と思ってやって来たことが、改めて法律に照らすと...

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『ベルサイユのばら』の影。

1990年代のBL論が混乱したのはですね。評論家たちの脳裏に1970年代の「男装の麗人」の大ヒットの印象があって、今やひじょうに多くの少女が従来のお姫様(=お嫁さん)には憧れなくなり、男性化・自由化を求めているという先入観ができ上がっていたからなのです。しかもプロ作家・漫画家と同人誌即売会関係者を同じ隠語(「やおい」)で呼んで混同していたので、ひじょうに多くの女性を話題にしているかのように思い込むことがで...

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BLの責任追及と責任転嫁。

1988年は、日本史上稀に見る凶悪な少年犯罪事件が2件起きた年です。いずれも少年の親の養育態度が問題視されました。同時に、少年刑法犯検挙人員に占める女子の割合がピークに達した年でもあります。翌1989年にかけて連続発生し、犯人検挙されたのが「M事件」。この年に「1.57」という数字も発表され、少子高齢化・晩婚化が確認されました。そうなってから「少女はモデルみたいにやせて玉の輿に乗らなければならないという結婚プ...

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「おとなの女にならないこと」と「男になること」は別なのです。

かつて本当に、女性が「硬い」本を読んだり、男性向け映画を観たりすると「珍しい」とか「変わってる」とか「女じゃないだろ」とか言われるという時代があったのです。それに対して女性のほうで「そうよ、私は女を捨てたのよ」といって、いい気分になることができた時代があったのです。1990年代に(今で言う)BLを論じた社会学者・評論家たちの頭の中にも、1970年代に流行した「男装の麗人」の印象と、最近は女性の社会進出の勢...

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創作物における、逃避性と積極性の両立。

現代では、准男性として働くこととシャドウワークを両立させつつ、BLも好きという人がいる一方で、結婚を義務だと思っていないので「逃避する」という必要もないと感じている人もいて、他人が「結婚プレッシャーから逃避するためにBLを選択する」という声を聞くと、怒ってしまうこともあります。「まだそんなこと言ってんのか!」って。でも、実際に実家からうるさく「まだ? まだ?」と言われる人が「彼女はどうやって結婚相...

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なぜ日本の女性はおとなしいのかという問題です。

中東の女性は、痴漢されると、すごい声を挙げて抗議するそうです。すると周囲にいた女性たちが駆けつけて、痴漢を引きずり倒し、踏みつけにするのだそうです。と言うと「抗議しないと、女のほうにその気があったと見なされ、不貞の罪で処罰されちゃうからね」と言って来る人がありました。残念ながら論点はそこじゃないのです。なぜ、日本の女性は声を挙げないのですか? なぜ、日本の女性は仲間を助けないのですか?日本の被害女...

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「ピザ」くんたちに、リアル巨乳による肩こりの話は無駄です。

「どうせ本物には興味ないんでしょ? どうせ肩こりの苦労も知らないんでしょ?」どんな言い方で挑発しても、若い「ピザ」くんたちがリアル中年女性に興味を持ってくれることはありません。肩こりに悩む巨乳キャラクターが生まれて来るだけです。ただし、一般男性が「俺は興味あるよ」と言って付きまとうようになる可能性はあります。自分の発言が最終的にどういう結果を呼ぶのか、せめて三手先まで読んでから発言しましょう。とく...

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勘違い先制攻撃同人。~コミケが分裂した件に関して

同人誌即売会は、もともと漫画同人会の集まりだったのに、だんだんアニメファンクラブの参加が増えて、ついに分裂のやむなきに至った。世の中には、そう聞いた途端に、分裂していった人々の悪口を言い始める人もいます。それによって「分裂したのは私のせいじゃない。あいつらのほうが悪い」と自己正当化しようとしているのです。けれども、誰でも利用する百科事典的なサイトに「アニメファンクラブが増えたから同人誌即売会が分裂...

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なぜ、フェミとゲイの「弱者の連帯」はうまく行かないのか。

男性の同性愛者に対して、社会学者や報道記者など、女性の社会進出を推進したい女性が期待することは「あんた達、同性婚を認めてほしいなんて変なことを言うなら、まず女性の権利を認めなさいよ」です。これが本音です。何をおいても彼らの権利を認めてあげる「アライ代表」ではなく、先に私たちの権利を認めなさいよという取引を持ちかけているのです。だからゲイバーを訪ねる女性というのは「愚痴を聞いてほしい」「人生相談に乗...

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アライとは、連合国。

現代の西欧でゲイフレンドリーな国・地域というのは、ファシズムと戦ったところです。宗教など他の要因もあるので、逆もまた真なりではありませんが、スペイン、オランダ、パリなどは象徴的です。ナチスは少数民族同様に性的少数者をも摘発し、虐殺しました。オランダに慰霊碑があります。現代のベルリンが同性愛者の人権運動が盛んな町であり、専用スポーツクラブなども多数存在するのは、もちろん黒歴史を払拭したいからです。現...

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「シングル里親を許可してくれれば私だって一人ぐらい育ててやるよ」じゃ困る。

子どもに家庭を体験させてやるのが里親です。せっかく縁組した子を一人ぼっちで留守番させて夜遊びに行くつもりですか? それとも夜間保育施設に預けますか?夜遊びしながら「私だって」と言う独身者は、その夜遊びを辞める覚悟があって言っていますか?本当のシングル保護者がどんだけ寂しい思いをして、どんだけ苦労してるか知ってんのかって話です。育児なめとんのかって話です。じつは、どんなリスクを背負ってでも自分で育て...

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ほんとうの敵は、復讐を人生の課題にしている自分自身です。

現代のBLファンの中には、「1980年代ふう過激路線にはついて行けない」という人もあれば、「BLにエロは要らない」という人もあります。参考として、一般的な少女漫画・プリンセス映画は結婚がハッピーエンドでも同衾の室内までは描かない約束ですから、BLもその程度でいいという人がいるのも当然です。実際に、1990年代前半までは、その程度の作品が少女漫画の一種として市販の少女向け雑誌上で公開されていました。いっぽう...

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みんな権力が悪いのよといって、自分の人生を丸投げ。

新左翼は67歳。変に感慨深いなぁとか思いつつ。ときどき登場するクレーマーさんは、言動に一貫性があって「他人の話を途中まで聞いて自分が非難される話だと勘違いし、先回りして言い訳したり、私より悪いことしてる人もいたと告げ口したり、相手を人格攻撃したりするので、自分の信用度を下げる」のです。誰でも自己正当化する権利はあるんですが、他人の名誉を傷つけてはいけません。そんな肝心なことも分かっていない人が友達す...

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1957年12月、森一生『日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里』大映東京

危険を恐れぬ人間なんか、一人もおらんよ。製作:永田雅一 企画:米田治 原作:山中峯太郎(小山書店版) 脚本:黒澤明・小國英雄 撮影:高橋通夫 録音:渡辺利一 照明:伊藤幸夫 美術:下河原友雄 音楽:鈴木静一日本男児ここにあり。日の丸が嬉しくなる映画。大映スコープ、モノクロ、モノラル、1時間26分。鉄嶺、鉄嶺と人馬は進む。映画がいちばん元気だった時代。どう見ても雪原にクレーン。北海道ロケ大敢行。動員...

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1960年11月、小津安二郎『秋日和』松竹

お母さんのお母さんだって、きっと我慢してくれたのよ。原作:里見弴 脚本:野田高梧・小津安二郎 製作:山内静夫 撮影:厚田雄春 美術:浜田辰雄 音楽:斉藤孝順 録音:妹尾芳三郎 照明:石渡健蔵 色彩技術:老川元薫 フィルム:アグファ松竹カラー 監督助手:田代幸三昭和三十五年度芸術祭参加作品。ラーメンが食いたくなる映画。すごいシンプルな醤油味のやつ。『東京物語』以上に有名ってことはないはずの作品だと思...

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物語消費とデータベース消費を対立させる意味が分からない。

「昔は物語消費が主だったが、いまはデータベース消費」的な。なぜそこで二者択一にする?電車の時刻表から自分の行きたい場所に関連する数字だけ見つけ出しつつ、旅の楽しみを想像の中で先取りするということは、丘蒸気の昔からありましたよね?メルカトル図法による地図を眺めて自分の行きたい国への最短ルートを考えるとか。(船かシベリア鉄道か)そういう知的作業は、なにもグーグルマップの時代になったから始まったことじゃ...

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インプットとアウトプットを混同しては、いけません。

松岡慧祐『グーグルマップの社会学』批評、その2。書籍を読みふける人というのは、はたから見ると、ライオンがシマウマの腹に鼻面を突っ込んでいる姿に喩えることができます。婦人の眼から見れば「またお父さんは本ばかり読んで暇つぶしばかりして。少しは家の仕事を手伝ってくださいよ。子どもの宿題を見てやってくださいよ」って言うかもしれませんね?お父さんのほうは「俺はいま大事な仕事をしてるんだ。この本に書いてあるこ...

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反省するとは、考える挑戦を続けること。

じつはですね……。当方に向かって「精神分析は時代遅れよ。フェミっぽいBL論にはうんざりよ」と言って来た人があったんですよ。こちらは「BLを精神分析します」とは言ってないのです。フェミニズム批評によるBL論を再検討しますという話の途中です。「いま、その話をしている」のです。その直後に、本人が「私のばあい、母親がトラウマになっているから同人誌即売会へ行く他なかったのよ」って言い出しちゃったのです。な、な...

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診察せずに治療する心理療法士の自己矛盾。

心理療法士を名乗る者が、若い異性につきまといたいからといって、しつこく話しかけた挙句に相手から「もう結構です」と言われた場合、決して「なんだよ! 心配してやったのに!」と怒鳴りつけてはいけません。とくに、自分自身がまた別の他人に向かって「あなたは自分自身の『心配してやった』という気持ちを押し売りしたいだけです。私の人生に介入しないでください」と言っている場合は尚更です。若者の人生に介入してはいけま...

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日本人が優秀なわけ。

日本において、西欧の最先端学問の受容がひじょうに急ピッチで進んだのは、じつはそれが西欧の優位を否定するものだったからです。アダムの子孫であるキリスト教徒の白人が最上位に位置するというキリスト教万能主義を否定するものこそ、ダーウィンの進化論であり、自然科学です。人類学を突きつめていけば、白人も黄色人も黒人も、もとは同じアフリカの奥地にいた猿の一種です。これを聞いて、ゾッとするのは他の民族と動物に対す...

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障碍があるとは、どういうことか?

「社会に適応するために、健常者より余分に努力する」ということです。たとえば普通に五十音を順序よく覚えることに加えて、点字の読み方も勉強するとか。車椅子の安全な操作や、呼吸のための機械の操作など、本人も保護者も、ほかの家庭よりも覚えるべきことが多いわけです。薬剤を切らさないように、投薬の時間を忘れないように。気を使うことも多いわけです。だから「そりゃ大変だ。医療費(の一部)だけでもこっちで見てやるか...

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リビドー段階的発達論は、時代遅れです。

フロイトは、ダーウィンやマルクスと同時代の人だったので「だんだん自然淘汰されて必要なものだけが残る」という進化論から自由でなかったのです。でも、事実として多くの人が、口唇の快感も肛門の快感も認めつつ、性器にも興味あるし、そうかといってそれだけ考えて生きてるわけでもない、という複雑さの中にいるというのが本当のはずです。その混沌の中から「いま」自分に必要なことは何か、その課題だけは見失っちゃいかんよ、...

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女性の編集者に責任があると言いたいなら、先輩と一緒に謝りましょう。

1970年代に、二十四年組による特殊な少年漫画を少女向け全国誌で公開することを決定したのは当時の編集長。成人男性です。高い確率でストレート。そのヒットを受けて、1978年にBL専門誌の草分け『JUNE』を創刊したのも成人男性です。同年に連載開始した『パタリロ!』の作者も担当編集者も男性です。当時の白泉社の社長も男性だったことでしょう。1990年代に「ボーイズラブ」という和製英語を考案したのも出版社の社長であるとこ...

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BLはジェンダー論ではないから、お行儀よくしましょうって話です。

日本のBLファンの女性は、自分たちで出版社を立ち上げていません。っていうと、すぐに「BLはジェンダー論っていうより、ただのビジネスなのよ」な~~んて言って来る人があります。どうも「日本のBLファンの女性は、もっと頑張って出版社を起業しなければなりません!」と、フェミのおばさんから叱られると思い込んでしまったらしいです。でも当方の意図は違います。「日本のBLファンの女性は、自分たちで出版社を立ち上げ...

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過去を知ることは、現在を否定することではありません。

「BLは明治文学から始まった」という歴史を確認することは、あなた自身が1980年代のプロ漫画をきっかけにBLの面白みに「目覚め」て、二次創作BL同人活動を始めたことを否定することではありません。極端な例えを言えば「人間は何百万年もかけて猿から進化しました」という自然科学の研究結果を聞くことは、現代のあなたは人間ではないと言われた、ということではありませんね?「私は人間ですよ! 猿だった時代のことなんて...

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「同人やらなきゃよかった」と思っている人ほど、自己正当化したがる。

できるだけ手短に申しますとね……。1970年代のプロの話をしていたら、自分の同人誌の宣伝をしたがる中年女性が入って来ちゃったんですよ。それが、二十四年組作品を読んだことある人なら誰でも知っている「明治時代の純文学を下敷きにしている」とか「少女キャラクターも活躍する」という話にいちいち怒るのです。「でも私の同人誌を買いに来た子は少女キャラなんか目当てじゃなかったよ! 私は純文学なんか読んだことないよ!」っ...

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二次創作同人の恨みとは?

二次創作同人誌というのは、一般書店では販売されておりませんから、「私の同人誌が売れなくなった」という恨みは、一般読者に対するものではありません。おなじイベントの参加者に対するものです。「あいつら脱税するくらいカネ持ってるくせに私の同人誌を買ってくれなかった」というものです。だから「同人というのはもともと気のいい連中で、二次創作さえ『レッセ・フェール』してもらえれば、それ以上悪いことなんてしませんよ...

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勘違い先制攻撃同人。~編集がチェックしてるんだから当たり前

1990年代にゲイコミュニティ(の一員)が「女性が書いた創作物の中には『男同士は異常だ』という台詞が含まれているが我々に対して失礼だ」と、文書(市販のフェミニズム系雑誌編集部への投稿)の形でクレームした。もはやおなじみですね。これに対して、当方は「プロ作品にそのような台詞はありません」と申し上げることができます。すると「編集がチェックしてるんだから当たり前じゃん」と言って来た人があります。1990年前後に...

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勘違い先制攻撃同人。~もしも「日本のサブカルは田舎くさい」と言われたら

「キーーッ! 私は晴海のコミケに行ったことがあるんだから都会的なのよ! テレビ放映の遅れていた名古屋の子と一緒にしないで!」じゃないのです。その「たまに東京へ行って興奮している」「しかもコミケしか知らない」ということが田舎の中学生みたいだと言われているのです。銀座の恋の物語でも有楽町で逢いましょうでもいいですが、都会の夜のお店で成人男女がお酒を飲みながらいつ性的な関係になってもいい前提で会話したり...

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