MISHA'S CASKET

好きな言葉は残侠と耽美。うぐいすリボン協賛中。

 > 文芸

アドラーと、岸見と、古賀。

アドラーと、岸見と、古賀。

アドラー(Alfred Adler アルフレド―)オーストリアの精神医学者。フロイトの性欲中心の学説に反対して、人間活動の最大の動機を優越欲求に求め、「個人心理学」を樹立した。(一八七〇~一九三七)(参考:国語大辞典(新装版)小学館、1988年)ふと思い立って、手元にある辞書を繰ってみましたら、アドラーが紹介されていました。してみると、2013年12月よりも前から、彼の存在と理論は日本に知られていたわけです。『嫌われる勇...

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2017年8月3日、宮本督『これだけは知っておきたい「著作権」の基本と常識』フォレスト出版

2017年8月3日、宮本督『これだけは知っておきたい「著作権」の基本と常識』フォレスト出版

オマージュとパクリの境界線は?動画投稿サイトにアップできるもの、できないもの。商用と「非商用」の違いは?タイトルが皮肉に思えるほど、インターネットを活用する若い世代をターゲットに絞り込んでおり、例題がものすごく具体的で、実用度はきわめて高いです。目次からして一問一答形式になっており、まずはそれだけで答えが分かる。もっと詳しく知りたいという気持ちを起こさせる。編集技法の教科書という点でも有益と思われ...

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2011年11月、中谷彰浩『なぜあの人はすぐやるのか』ダイヤモンド社

2011年11月、中谷彰浩『なぜあの人はすぐやるのか』ダイヤモンド社

私が速いのではなく、その人が遅いのです。いい男に言い切られると腹も立たない法則。いや冗談ではなく、男の顔は仕事ぶりで決まりますからね。すこぶる実践的なビジネス書ですが、これを読んで「ぜんぶできるわけないじゃん! 押しつけないで!」と被害妄想に駆られちゃう人は、すでに受身です。いい男にだったら引きずり回されるのも悪かないですが、自分がイニシアティヴを取りましょう。自分基準ですぐ出来ることをいくつかピ...

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2014年6月、小西利行『伝わっているか?』宣伝会議

2014年6月、小西利行『伝わっているか?』宣伝会議

こちら本日のおすすめです。つねにディープなにぎわいを見せる街に15年暮らしたという「ももこ」嬢が父上から引き継いだスナックに、ある蒸し暑い日、イルカが入って来た。突然、偉そうに。自慢のナポリタンを注文してくれる客がいないとこぼす「ももこ」に、塩水を呑みながらイルカは言う。ドヤ顔で。その気持ち、伝わっているか?衝撃のシュール展開。なお、フォークシンガーではありません。キューキュー。A5版、ソフトカバー...

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1985年、湯浅赳男『文明の歴史人類学』新評論

1985年、湯浅赳男『文明の歴史人類学』新評論

副題:『アナール』・ブローデル・ウォーラーステイン歴史はコミュニストの神学であることを止めなければならない。(p.286)手元にあるのは1991年第5刷。このタイプの本で5刷なら売れたほうなのでしょう。冒頭引用文は「1985年にまだこんなこと言ってたのか」と驚かされるくらいでしょうが、言ってたのです。川勝平太も1984年の本で似たようなことを言ってたわけですが、逆にいえば、風が吹き始める時というのがあるもので、こ...

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1978年~、栗本薫『グイン・サーガ』

1978年~、栗本薫『グイン・サーガ』

まさかの継続中。見捨てて終わりにしたくなかった人が大勢いたのは喜ばしいことです。今回は原作者によって書かれた部分だけを基にした考察。これは「基準をどこに取るか」によって評価が180度変わるのです。通常は「ヒロイックファンタジーだと思って読んでたら途中からお耽美ドージンシになっちまってダメだこりゃ」ですね。でも「もともと少女時代から三島由紀夫や森茉莉に親しみ、耽美ロマンに軸足を置いていた女流が、よくぞ...

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ポット出版『「オカマ」は差別か』再考。

ポット出版『「オカマ」は差別か』再考。

伏見憲明主宰のトークライブは、すこたん企画(当時)に対する欠席裁判の意味を持ってしまっており、はたから見てもあんまり良い話じゃないのですが、伏見自身はよく分かっていて、参加者が攻撃的な気分にならないように笑いに紛らせているのです。ほんとは、それまでの間に一回もコミュニティ内部で話し合いができていなかったのが問題の根本で、コミュニティの全体責任なんですが、もとより「ホモ」自認の男性陣は「おかま、ゲイ...

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柳田国男『遠野物語』新潮文庫

柳田国男『遠野物語』新潮文庫

そのとき炭取は廻っている。(p.144 三島由紀夫『小説とは何か』より)平成28年6月1日発行。唯青き山と原野に梟が飛ぶカバー画:小林敏也。大きめの活字で読みやすく、山本健吉による解説、吉本隆明・三島由紀夫の論考が併録され、文庫のくせに索引までついてる豪華お買い得な逸品。新潮社の本気。なお、タイトルは「とおのものがたり」です。約160頁の薄い本で、旅のお供にも最適。本文は87頁で終わっちゃいまして、あとは解説で...

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1986年3月、永原和子・米田佐代子『おんなの昭和史』有斐閣選書

1986年3月、永原和子・米田佐代子『おんなの昭和史』有斐閣選書

「わたしたちはベトナム戦争の共犯者になりたくない。ではどうしたらいいか。このとき八○歳になろうとしていた平塚らいてうは、気力をふりしぼって北爆をやめさせ、アメリカのベトナム侵略を日本の婦人の手でくいとめよう、と訴える。」(p.248)A5版、約300ページ、ソフトカバー。基本的には母性を尊重し、生活実感を共有する立場から、簡潔・平易な文章で、戦後女性史・婦人運動史を概説した、まっとうな歴史書。豊富な引用に...

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2013年12月、岸見一郎・古賀史健『嫌われる勇気』ダイヤモンド社

2013年12月、岸見一郎・古賀史健『嫌われる勇気』ダイヤモンド社

副題:自己啓発の源流「アドラー」の教え。声を荒げる必要はありません、一緒に考えましょう。(p.136)約290ページ、A5ソフトカバー。2015年3月の時点で第24刷。「2014年 年間第1位 70万部 この一冊からアドラーブーム!」という帯が掛かっております。70万部……なかなか出なくなった数字ですね。擬古文というのはよくありますけれども「擬訳文」というのがあるとは思いませんで、何度か表紙に戻って「書いたの日本人だよなァ...

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