MISHA'S CASKET

好きな言葉は残侠と耽美。うぐいすリボン協賛中。

 > 大河ドラマ『平清盛』

平清盛と整合性。

平清盛と整合性。

当ブログが創作物の整合性ってことを考え始めたきっかけは、2012年度NHK大河ドラマ『平清盛』でした。「話がおかしいだろ、これ!?」と、すごく感じたのです。並行して海外ドラマ『スパルタカス』(原題: Spartacus: Blood and Sand )をDVD視聴していたという個人的事情もあって、あちらは見事に伏線を回収して話をまとめていくものですから、物語の合理性における彼我の違いに呆気に取られたものです。同じ頃、ハーバード...

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【創作の青田と消費者の乖離。】

【創作の青田と消費者の乖離。】

じつは「頑張っても出世させてもらえない」というのは、働く女性に共通の不満です。だから貴族から差別されていた時代の武士の話というのは、性別を越えて現代女性の共感を得る可能性がある。ただし、厄介なのは、女性が脚本家として登用された場合、彼女自身は大出世したわけですから、世の女性たちの不満を確実に反映したものを書けるとは限らない。また、現代女性には「帰る家がない」という問題があります。老親が施設などへ移...

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【時代劇の不調、創作の背景。】

【時代劇の不調、創作の背景。】

キモノを着た人が大勢出てくる昔の話だから見ていられない、というわけではないです。『武士の家計簿』などのヒットがあるわけですし、テレビ番組で「現代と同じ便利グッズが江戸時代にも存在した!」なんてやってるのは、あるていど人気があるはずです。若い人だって、自分のルーツを確認したい心はあるはずで、ネットによる国際化の加速もあって、外国へ誇れる日本の伝統という話は、いま強く求められているはずです。だから時代...

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【清盛の教訓。】

【清盛の教訓。】

3年ほど前に「武士の世! 武士の世!」と大騒ぎする大河ドラマがあったわけです。すてきな視聴率が連日のように伝えられました。太平洋戦争を日本の敗戦に導いたのは、武士です。指揮官の全員ではありませんけれども、士族出身だったのです。この国は、新憲法が施行されるまで、士族と平民に区別のある階級社会だったのです。彼らが戦犯として処刑される日、日本の平民は大挙して巣鴨へ押し寄せ、彼らの身柄を取り戻したわけでは...

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企業人としての清盛をドラマ化しましょう。

企業人としての清盛をドラマ化しましょう。

日本社会は戦国ごっこが大好きです。企業家には戦国武将ファンも多いので、彼らがNHK大河人気を支えてきたというところがあります。清盛も、困難な時代に貿易路を開いた企業人としての活躍ぶりが描かれることが期待されたのですが、残念な結果に終わってしまいました。おそらく脚本家が実業の世界にたずさわったことがありません。たとえば企業の会議において、意見のちがう人を納得させ、社員一丸を本当に実現することがいかに...

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決断。

決断。

少数派ではあっても、いつの時代にも気づいてしまう女性がいる可能性はあった。古典文学を勉強している時でもいいし、男性が書いた純文学を読んでいる時でもいい。「えっ、男同士で何するの?」と考えているうちにドキドキしてきちゃった……という人がいた可能性は常にある。トリビュート的な作品を書いてみても一向に構わない。この国は幸いなことに女性の識字教育が盛んであり、女学生がオリジナル小説を書くこと自体は戦前から行...

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プロと同人の二人三脚。

プロと同人の二人三脚。

1980年代アニパロやおいブーム。よく聞く言い回しなような気がするけど、1981年放映開始『六神合体ゴッドマーズ』パロディの時点で既に、内容的にも「印刷所にオフセット印刷・製本を頼む」という点でも手法は確立していたから、80年代から説き起こすんじゃ遅い。青池保子『イブの息子たち』は月刊プリンセス1976年1月号から連載開始。ということは実際の雑誌を読者が手にしたのは1975年12月初旬と思われる。映画『ロッキー・ホラ...

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第50回 「遊びをせんとや生まれけむ」

第50回 「遊びをせんとや生まれけむ」

【MAD】実録!密着64年!!タグ:どうしてこうなった 才能の無駄遣い 混ぜるな危険……ってところか……。最終回は泣けるとは思ってたけど笑えるとは思ってなかった。あまりの笑撃にキャプチャ。念のため、動きません。武満音楽をフィーチャーした芸術祭出品時代劇と70年代の任侠映画と民放ドキュメンタリーとホラーをまとめて見たみたいでお買い得感満載でした。ほめてます。冒頭、いかに話をかいつまんで視聴者に伝えたいからと...

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第49回「双六が終わるとき」

第49回「双六が終わるとき」

なにしろ気が重いので一週間ほうっておいた。……いいんでないかい? ……とまず誉めておこうと思う。俳優の持ち味とキャラクター造形がよく一致しており、その表情をとらえ、彼らの心情と状況を視聴者に伝える編集、低すぎる視点から見上げていく・あるいは高すぎるところから見おろす、はたまた几帳の陰・柱の陰からうかがうなど、変わった構図と視線の動きで情感を高めた演出、さらに的確な音楽の使い方など、見せる・聞かせるため...

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第四十八回「幻の都」

第四十八回「幻の都」

死の彷徨、はじまる。いい回でした。……と、まず誉めておこう。ここへ来て新演出家の投入があったのにはびっくらこいたがいい仕事だった。ボ~~ロボロに傷つき~~忘れる♪ わ~~すれたい、忘れられない~~♪……ずっと響いていたピアノに乗せて歌いたくなった。いや「泣けるドラマ」「メロドラマ演出による歴史悲劇」として最高に上手に描けていた、と全力で誉めてるつもりですとも、ええ……まじめな話、ちょっと震えがくるくらいう...

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