CategoryシリーズB 1/3

出版社も自虐していたことになってしまうので、気をつけましょう。

当方の同人・BL論の出発点は「二十四年組などのプロ創作家が二次創作と混同されているのはおかしい」という疑問を言上げすることです。言いかえれば、すでに流布している同人・BL論の前提を問い直すものです。常識を問い直す、すなわち否定するというのは勇気の要ることで、その発想自体について来られない人もいます。とくに二次創作同人は著作権問題で糾弾されやすいので、言い逃れしたがり、自他を混同したがり、責任転嫁し...

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商業誌『JUNE』と同人は、切磋琢磨した好敵手だったのです。

1978年に創刊されたBL業界初の専門的商業誌『JUNE』は、漫画家・竹宮恵子の描いたカラーイラストを表紙に掲げながら、中味はほぼ小説という、不思議な体裁を持っていました。1978年ですから、他の少女向け雑誌は漫画専門にシフト完了して、すでに久しかったのです。だから本人がよほど意識して純文学やミステリーやSFを読んで、男性に伍して投稿するというのでないかぎり、少女が文芸を書くことを思い立ち、投稿する先というの...

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BLに感情移入できない人が、NLを読む。

たんなる論理的帰結です。NLしか読めないくせにといって下げてるんじゃないです。だって、女性キャラクターに感情移入できないからって、BLを選ぶとは限りませんよね?「男同士なんて女性キャラクター以上に違和感あるわ。なんで女性がそんな話を読まなきゃならないのか意味が分からない」と思えば、どっちも読まないだけですよね。しょせん創作物なので、わざわざおカネを払って読まなくても、料理したり、スポーツしたり等、...

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栗本薫の功績は。

性的描写を含むBLが、文学として成り立つことを示した点にあります。ノーベル賞や芥川賞クラスの純文学ではなく、ミステリーまたは時代ものの娯楽小説というレベルであっても、先達の作品をよく読み込み、よく下調べしたうえで、読者に謎解きの歯ごたえ、またはタイムスリップしたような実在感、物語が展開して行く構成の妙味を与えることができた点にあります。だから、彼女および彼女の作品が「山も落ちも意味もない」と呼ばれ...

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付きまといを正当化してしまわないように、自分で注意しましょう。

BLは、女性が実在の男性同性愛者のあとをつけて歩いているうちに「俺はもともとゲイだけど、女のなかでお前だけは特別だから、俺の彼氏と3人で同居しよう」と言ってもらえるという幻想を助長してしまいやすいので、やっちまわないように各自で気をつけましょう。もともとBLは「俺だって美少年にモテてみたい」という中年男性の御都合主義と「私だって美少年にモテてみたい」という中年女性の御都合主義が重なったところに成立...

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BLは女性キャラクターの代替品では説明がつかないので、まず落ち着きましょう。

女性キャラクターに感情移入できないからといって、男性キャラクターに感情移入できるとはかぎりません。すでに多くの言説や画像によって明らかなように、BL最大の特徴は(ゲイ漫画に較べて)登場人物がひじょうに女性的に描写されていることですね。それを見た女性が「いまどきの小娘には感情移入できないけど、男じゃなおさら感情移入できないわ」または「小娘よりも女らしい男なんてきもち悪いわ」と思えば、どちらも読まない...

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BLの醍醐味は、男の口から女性心理が表現されること。

そこがおかしいんじゃなくて、そこが醍醐味なのです。あとは、見切った上で利用するかどうかです。女性の人権意識・社会進出が伸張すれば、女性が男性に合わせて彼のクルマや野球の自慢を我慢して聞くのではなく、逆に自分のほうから「ネイルアートの楽しさを分かってほしい」とか「スカートを買うことに付き合ってほしい」なんて言い出すものです。男性中心主義から女性中心主義へのシフトですね。価値観が近い相手・ものの考え方...

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女性が自尊感情を深めると、BLも流行る。

BLは女性読者が「自分が女性であることから完全に逃避したいのでゲイ漫画を読む」ってことじゃないですね。いまなお市販品として見受けられるBLの主流は、たいへん女性的に描かれた男性が登場するものです。それを支えるのは「おえっ。男に見えねぇ。寒気がする。誰が読むか。これ描いた女、頭おかしいんじゃね?」という価値観ではありませんね。「女らしいほうが可愛い。美しい。カッコいい。カネを払ってでもこの本をわが家...

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BLとウーマンリブのパラドクス。

「武士道の修行のためと思って実家から出してやった子どもに主君が手を出すというのは許せませんわ」女性の発言権がほんとうに伸張すれば、この意見が出て来るのは当然なのです。「おなごの分際でご主君を批判するとはけしからん」といわれて、お手討ちにされる心配がないということですからね。逆にいえば、BLは女性の発言権が中途半端に成長したところで登場し、一定の支持を得たので、そのまま「型」として残ったものです。そ...

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BLの基本を確認しましょう。

1970年代に女流漫画の一種として急成長した分野は、前近代の貴族の悪徳というステレオタイプを利用して、現代庶民の娯楽にするものだったのです。だから本質的に階級社会批判・男性中心社会批判という意味合いがあります。寄宿学校の上級生というのは、当然ながらおとなの真似をしていたのです。じっさい、年齢よりもおとなびているように描かれたものでしたね。(あくまでプロ作品が参考です)もう、そのこと自体が成人男性中心主...

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