MISHA'S CASKET

misha109

好きな言葉は残侠と耽美。

被害者が声を挙げるというのは、端的には加害者の行動を制限する法律を作ってもらうためです。国民の自由を保障しているのが憲法ですが、あんまり自由すぎると他人が迷惑するので多少は制限するというのが法律です。だから他人の自由行動によって迷惑させられていると思う人は「あーゆーのを取り締まってくれ」という法律を要求するのです。で、ノンセクシュアルという人々が「加害者の行動を制限したい」と思う時というのは、他人...

「ゲイの世界では男役も料理をするそうだから、もう私がしなくてもいいのね」ってことはないです。ストレート女性が説得すべきは、あくまで自分のパートナー(候補)であるストレート男性です。彼が「ホモ同士が助け合って生きるのは美しいが、俺にゃ関係ねぇ。うちではお前がやることに決まってんだよ」と言えば、女性の夢は終わりです。また「同性愛の男は、時には娼婦のように魅力的だから、もう私が化粧しなくてもいいのね」と...

性的でないBL作品の一般誌掲載が増えるといいですねって話をしていたんですよ。よしながふみ作品の成功が前提です。1970年代を知っている者のノスタルジーでもあります。背景にあるのは「1980年代ふう過激路線にはついて行けない。BLにエロは要らない」といった、現行の主流に逆行し、多様化を望む声です。これは、同人なら自分で好きなように書いて出版すればいいだけのことですから、市販品に対する消費者の声なのです。つま...

平和の鳩が飛んでるSNSで「1990年代には多くの同人が成人していました」って申しましたら、一部もと同人が表題のように言って来ました。何に目覚めたかっていうと、BL(に分類されるようになった)作品の面白さが分かるようになったことを「目覚めた」って称するのです。が、こちらは「1990年代には成人してから目覚めた同人しかいませんでした」なんて言っていません。1980年代には少女だった同人が1990年代には成人したと言...

出版社に勤務する編集員が社会的道義的責任を果たすためにプロ作家の作品を校閲しているのが当たり前なら、「男同士は異常だ」と書いたのは同人で確定ですが、覚悟はできていますか?新宿二丁目のお友達に対して、なんといって申し開きしますか?同人やっていたんですよね?あなたは今でも「男同士は異常だ」と思っていますか?【責任取りましょう】「プロの作品に男同士は異常だという台詞はありません」って申したんですよ。やお...

テレビオリジナルSFアニメ全26話を再編集した劇場版が、大方の予想を裏切ってスマッシュヒットとなったのが1976年8月。同じ年の春に竹宮恵子『風と木の詩』の連載が開始されていました。だから、その年末のイベントに「竹宮っぽいアニパロ漫画」が出展されたとすれば、話は簡単です。漫画というのは、もともと社会諷刺が身上であって、世上で流行しているものをなんでもすぐに取り入れてパロディにするものです。それを国家が「...

「もともと漫画同人会として、お互いの原稿に消しゴムかけてやったりしながら一冊の同人誌にまとめていた時代もあったんですよ」という話をしていたのです。そしたら「みんな個人でやっていたの! 長電話しながら一人で書いていたんだよw」って、なんか怒ったり笑ったり忙しい人が来ちゃったのです。だから、そういう形が主流になってしまう前は、ほんとうに同人会だったんですよという歴史の話をしているのです。『COM』なき...

商業誌といえば、1980年代の『花とゆめ』と『WINGS』の話しか出てこない。しかも一世を風靡したというべき川原泉や日渡早紀に思い入れがない。和田慎二や魔夜峰央の初期作品などマニアックな話ができるわけでもない。「もともと少女漫画家になりたかった」というわりに、池田理代子・美内すずえ・いがらしゆみこ・里中満智子などの少女漫画の話題も出てこない。『あさりちゃん』などの女児向け漫画も出てこない。魔女っ子アニ...

お兄ちゃんと一緒に少年漫画を読んでいただけの少女がとつぜんトランスゲイとして愛欲に目覚めて自分でそれを異常だと言った……というのは、飛躍が過ぎます。実際には「市販の少女漫画専門誌を購読することによって、少女漫画の一種として美少年漫画を読んでいた女の子が、それと似たものが同人誌即売会にあると聞いて買いに行って、じつはそれには元ネタがあると言われて、そっちも(書店に)買いに行って、常識的な意味で面白かっ...

二十四年組は、若い後輩たちに「アニメの権利を侵害しなさい」なんて教えていません。他人が創出したキャラクターの有名性を無断利用して、オリジナルストーリーの付加価値を高めるという技法を思いつき、制作し、出展・販売したのは、アマチュアが勝手にやったことです。したがって「女流漫画家が男同士を描いてBLと称することの元祖は二十四年組だが、やおいと呼ばれた二次創作BLの責任は二十四年組にはない」が正解です。19...

とくに「高校卒業後は大学進学の予定がない」「大学卒業後の進路が決まっていない」という状態で同人活動に熱中していると、その後の人生航路(生涯賃金)がだいぶ変わります。他人のせいにはできません。バブル組のばあい、M事件のせいで同人誌が売れなくなったということはありません。犯罪者予備軍報道のせいで売れなくなる程度のものであれば、いままで続いていません。バブル崩壊前後の激動と偏見報道を乗り越えて、いまも出...

そもそも全ての創作物は、嘘です。上手についた嘘は人間の心を慰める機能があるから、すばらしいのです。ただし、最初から嘘だと知っていることが重要です。たとえば、一杯のかけそばを親子三人で分け合う。おカネがないから。あるいは障碍者が努力して芸術家になった。あるいはLGBTが一般の店で失礼なことを言われた。あるいは戦争で怪我をした。他人の心を動かして、おカネが集まったところで「嘘でした」と分かると、他人は...

「日本のサブカル」は、同人誌即売会という場所があることを前提に活動を始めた人の場合、売ることを目的に発想も技法も特化させてしまうので、かえって自由に書く・自分なりに描くということを抑圧してしまっていることがあります。ひねりの入ったこと・暴力的なことをわざと言って「ウケ」を取らなければならないと思い込んでいることがあって、ごく当たり前の日常を表した文章がサラッと出てこないということがあります。「表現...

「だから、そこに集まった私たちは都会的なんだよ!」って言いたかったらしいです。世界中で大勢の若者が地元にいながらにして作品をオンライン発表している時代に、30年前のイケてる自慢して何になるんですか……。いまや、バブル崩壊後の世の中しか知らず、上京するおカネもない若者たちが、それぞれの地元で・親元で、有名キャラクターを上手に真似して描いて、震災被害者を元気づけようとしてるんですよ……【日本のサブカルは田舎...

主人公の母親が主宰する詩の自主制作の会。洋画を観ていると、誰かの家にご近所の主婦が集まって編み物をしながら噂話をしているという場面があって「井戸端会議が屋内型なんだな」と思うことがあります。日本では他人様の家に「上がる」って言いますけれども、あちらは靴をはいたままなので、よそんちに入ることの抵抗が少ないのかもしれません。で、その一種なんですけれども、若い主婦が「ガーデニングの最中に思いついた」とい...

創作家・出版社・映画会社としては「この物語はフィクションです」と表示した時点で生産者責任を果たしているのです。国民の自由は憲法で保障されているので、その嘘を真に受けて、たとえばお話の舞台になった土地へ行ってみてもいいけれども、お話に出てきたプリンセスや美少年や人間の言葉をしゃべる動物はいないわけです。けれども、その土地名物の料理はうまかった。景色はきれいだった。駅員さんと店員さんは親切だった。観光...

年長者から眼をつけられるほどの美貌の若者たちは、互いを見て魅力的だと思うはずである。かつての男のホモソーシャルには、この発想はなかったのです。下級生同士ということを想定していなかった。いや、SISTERの頭文字を取って「エス」と呼ばれた女のホモソーシャルも、下級生が二人そろってお姉様を裏切るということを許さなかったはずです。それは人類の異質化・重層化とともに古い主従関係。擬似家族関係。親の血を引く兄弟よ...

「男が女から口先で質問されたぐらいのことで人権侵害とはおおげさな。減るもんじゃなし」と思う人もあるかもしれません。でも、それなら男性が女性に向かって「歳はいくつ」とか「下着の色は」とか「彼氏いるの?」とか「まだ処女?」とか質問するのも減るもんじゃないのでセクハラにはならないことにすればいいです。やっぱり、それじゃ困りますよね。ゲイだって困るのです。何十年も前から困っているのです。今も困っているので...

「同人はフェミとは別よ! そういう分析っぽいのは無用よ!」じゃないです。女性が女性的な男性に多義的に感情移入するのがBLの真髄ですが、その趣味を新宿二丁目に持ち込まないことが重要です。というところまで、人の話をちゃんと聞きましょう。当方の同人・BL論は、当初から実在被害の軽減を目的としています。きっかけはネットサーフィン中に複数のLGBT当事者による被害報告を読んだことです。彼らは加害女性を指して...

本来、国民は自由なので、創作物選択の動機をいちいち説明しなくていいのです。自由であるということは、誰かに理由を言って認可してもらう必要がないということだからです。保護者の監護下にある児童が学校を休みたい時や、お小遣いを値上げしてもらいたい時とは違うのです。だから、コンビニで成人向け漫画を買う成人が「俺には実際の彼女がいないから」とか「性病が怖いから」とか言い訳しませんね? ホラービデオを借りる成人...

「アマチュア作家が5年もかけて同じ話を書いていると言うので、無理と思った」というプロ編集者の話をどこかで読んだという前提の記事。多くの創作投稿サイトや創作カテゴリのブログにあるように、素人が同じキャラクターを用いて何年も書き続けているということは、あります。多くの人に、歴史上の人物や外国の有名人などへの憧れと、現代の日本人としての自分自身の実体験の両方を反映した「マイキャラクター」というのがあって...

彼らは自分自身をモデルにセミドキュメンタリーを書いて、それを男性的なペンネームで『薔薇族』に投稿するのが筋です。原稿は郵送すればいいので顔出しする必要ありません。伊藤文学が仁義を守ってくれる男なら「この作者、本当は女です!」と暴露しないでおいてくれたでしょう。また、トランスだから他人のものを無断利用するのは当たり前ということにもなりません。トランスに失礼です。1998年のトランスゲイ説は、プロ作家とし...

現代の若い人々に向けて、二十四年組の作品を「構成がしっかりしている。性的な場面は少ない」とご紹介していたのです。すると「でも私の二次創作BL同人誌は過激だったからよく売れたよ」という意味のことを(たいへん下品な言葉遣いで)言って来た中年女性アカウントさんがあったのです。プロ作品の歴史的価値と、同人誌の売れ行きに、なんの関係があるのでしょうか?つまり、この人は「プロなんか面白くないよ」と言ったことに...

「現代の消費者からBLの多様化を求める声が挙がっている」に対して「でも30年前には私の同人誌がよく売れたんだよ!」では、意味を成しません。誰の参考にもなりません。消費者の嗜好の変化に対応する次世代型営業戦略会議を、大昔の武勇伝で妨害する引退者が、いちばん困るのです。必要なのは、現在の市場の動向です。いま現在、純愛路線を望む人がほんとうに増えたのか、まったくそんな話を聞いたことはないのか?必要なのは現...

15歳の中学3年生だった人も45歳です。高校生・大学生だった人は、もちろんもっと年上です。もう「負け犬よりマシ」といって笑うこともできなくなります。自分を憐れみ、若い人を傷つける前に、自分にできることを考えましょう。30年の間に経験したことがあるはずです。それを小説仕立てにしてみましょう。BLでなくてもいいです。一般誌に投稿できます。芥川賞候補になるかもしれません。黒バス犯の時も思ったんですが、自分の人...

ライアン・マーフィー監督映画に基づく記事ですから、未見の方には「ネタバレ」となりますので、適宜回避なさってください。彼女の背後に大量の書籍が備えられていることが切ないのです。よく勉強した人なのです。ボキャブラリーも豊富なのです。むずかしい言葉も知っているのです。抑圧なんて概念も知っているのです。が、悲しいかな、自分の作品が平凡であることだけが分からない。逆に女性に抑圧されていた青年の血を吐くような...

当方は、実写映画が好きだからアニメはきらいってわけではないですし、社会派路線を評価するからチャンバラはくだらないのでいけませんってわけでもないですし、オヤジ俳優が好きだからお目々の大きな竹宮恵子ふうの美少年イラストは意味分からんってわけでもないです。LGBTの味方だからBLは「逝ってよし」ってわけでもないです。『JUNE』作家を支持するから、二次はいかんってわけでもないです。さらに申してよければ、クラ...

いかにも、田舎侍にござる。製作総指揮:大角正 脚本:土橋彰宏 撮影:江原祥二 照明:林利夫 音楽:周防義和 美術:倉田智子 録音:山本研二 助監督:石田和彦 殺陣:中村健人 操演:羽鳥博幸 「観てよかった」と思う映画ナンバーワン! 貧乏つらき2014年の世に問う、磐城の気骨とは。パッケージからドリフのコントみたいのを連想していたわけですが、参りました御免なさい。いや確かにそういう要素もあるわけですが。...

I want rule and boundaries.原作:オーガステン・バロウズ 脚本:ライアン・マーフィー 撮影:クリストファー・バッファ 美術:リチャード・シャーマン 編集:バイロン・スミス 音楽:ジェイムズ・S・レヴァイン原題:Running with Scissors。全米ベストセラー小説を完全映画化。だ、そうですが……小説じゃないんですよ。自伝なのです。えええええっ。アメリカ社会の事実は小説よりも奇なようでございます。パッケージによる...

性欲を描かないで、人間は、描けないんだ。製作:黒澤満・植村徹 原作:谷崎潤一郎 脚本:白鳥あかね・香川まさひと・池田敏春 音楽:本多俊之 撮影:前田米造 照明:加藤松作 美術:桑名忠之 編集:川島章正 助監督:中嶋竹彦 ドザッパーンと始まる谷崎潤一郎。東映だってやれば出来ます成人向け。丁寧なロケ地選択、華麗な洋風背景美術、執拗に繰り返される主題曲、クローズアップの多い1990年代的話法で堂々の耽美派芸...