それは異性婚を前提にした女性の勘違いです。

「ゲイの世界では男役も料理をするそうだから、もう私がしなくてもいいのね」

ってことはないです。ストレート女性が説得すべきは、あくまで自分のパートナー(候補)であるストレート男性です。

彼が「ホモ同士が助け合って生きるのは美しいが、俺にゃ関係ねぇ。うちではお前がやることに決まってんだよ」と言えば、女性の夢は終わりです。

また「同性愛の男は、時には娼婦のように魅力的だから、もう私が化粧しなくてもいいのね」ということもないです。

「それはそういうのが好きな男どものものだから、俺にゃ関係ねぇ。うちではお前が俺にサービスすることに決まってんだよ。もうちょっときれいにしろよ、女のくせに。ホモに負けちまうぞ(笑)」以上。

女性がゲイとの連帯に実効性を持たせたいなら、先にストレート男性に向かって「彼らを見習いなさい」と説得し、合意を取る必要があります。

けれども上記のように彼らが「ゲイの奴らはゲイの奴ら。俺は俺」と言えば終了です。

BL趣味というのは、やっぱり異性婚を前提にした男女逆転劇です。

男性キャラクターが女役だから、女性作者(読者)は男役になったつもりで「想像の中で男を抱くことができる」などと言っていられる。

でも現実の社会はそうなっていないのです。

実際のゲイはあくまで男性であり、男としての多様性を求めているのであって、女性の代わりに演技してくれているのではありません。

だから、うかつに女性がゲイに感情移入すると、かえって「差別だ」と言われる可能性もあります。異性婚を前提に考えているってね。

また、女性がゲイカップルと同居した場合、彼らのどちらも女性を手伝ってくれずに、手に手を取って遊びに行ってしまう可能性も高いです。

彼らに期待してはいけません。女権とゲイリブはちがいます。彼らにとっても負担です。

男性は分類し、区別して考えることが好きです。だから自然科学を発達させました。なんでもブンカイしたり、カイボーしたりしちゃうのです。

女性は共感能力が高く、連想を働かせやすく、「何々みたい」と言って喜ぶことが好きで、自他の区別を苦手とします。

これは「偏見よ!」と言わずに、自戒としましょう。

とくに、二次創作BLは、キャラクターが元々ストレートなので、女性は「私好みの男が女の仕事をしてくれる」という夢を見てしまいやすいのです。

だから、社会学の先生が二次創作BL同人誌を入手して(ときには学生と一緒に)楽しく御覧になっていてもいいですけれども、実在のゲイに向かって説教したり、私たちは連帯すべきよとか言っちまう前に、じゅうぶんご注意ください。


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