BLの感情移入。

じつはBLしか読めないというのは、勘違いされやすいですが、女性キャラクターに感情移入できないんじゃなくて、リアル男性に感情移入できないのです。

ごく当たり前の男性に対して、対抗意識を持ちつつも「まぁこんなもんだ」と割りきって付き合うということができない。彼らを主人公にした作品を鑑賞することができない。

「いや、したくもない」という時、BLしか読めない・読まないということになるのです。

その「野暮ったい普通の男に譲歩する」ことが身についていないことを、世間様のほうで「おとなの女になっていない」というのです。

それは当然ながら、自分だって野暮ったい普通の日本の女であることを認めることができないということです。

だから、夢多き「少女の内面表現」なのです。

それを今ふうに言うと「二次元コンプレックス」なのです。

男性は「絵のほうがマシ」と言われちゃやりきれない。自分(が好きな俳優など)の価値が否定され、自尊心(の一種である男としての仲間意識)を傷つけられたと思うから、女が描いたものを見ると「アホくせぇ」と言いたくなるのです。

「もっと現実の男ってのはなぁ」と説教したくなるのです。

少女歌劇だけは、生身の女性が演じているので「カッコいい女もいいなぁ」という男心が働くから、あんまり悪く言う人いないのです。(腹の底で「生意気」と思ってる人はいるのかもしれません)

いっぽう彼ら自身(の一部)は、映画にも出てこないような巨乳や、髪の長すぎる少女を描いて「萌え~~」とか言ってるわけです。

それを女性が見ると「おかしい」とか「きもい」とか言うわけです。

というわけで、きらびやかな金髪の、緑色の大きな眼をしたサブカルキャラクターを愛する男女がお互いに「現実を知らない」と言ってののしり合うという、目も当てられない事態になるわけですが、それもお約束のうちで楽しむことができるならいいです。

が、マジにならないように気をつけましょう。


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