二次創作同人のほうから言えること。

同人として有名な人であればあるほど、上手い人であればあるほど、その道ひと筋ということですから、漫画が描けるという以外にたいした技能がないというのは確かです。

とはいっても、他の業界でも企業が倒産すれば専門職が失業して、単純作業で口を糊することになるのですから、二次創作しか描けない同人だけが特別に配慮してもらえる理由になるのかどうか。

すでに著作権法がある以上、他人のキャラクターを自分の商品として売るということは、もともと禁止されていることをわざとしているということでしかないのです。

だから「営利性二次創作の非親告罪化を防ぐ」というのは、最初からものすごく微妙な話なのです。

「生活がかかっている。好きでやっていると思われちゃ困る」と言えば通用するなら、麻薬の違法取引だって特殊詐欺だって「二千人の組員をしょっている」とか「俺はこれで食っている」とか言えばいいことになってしまいます。

だから、論点はそこじゃないのです。

同人のほうから言えることは「実在児童を傷つけるわけではなく、原作との競合性もないことなので、どうかあまり厳しくしないでください」とお願いすること。

具体的には「著作権者に判断を一任するという従来の方針を変更しないでください」とお願いし続けることしかないのです。

もし、最初から金目であることを強調しすぎるようであれば、カネのためなら著作権法以外の法律にも平気で違反する連中だということですから、そのうち海賊版にも実在児童にも手を出すぞということになってしまいます。

そうではなくて「もともと漫画・アニメが好きなだけで、行列のマナーも守りますし、公共交通機関利用のルールも守りますし、会場もきれいにしてからお返し致しますから、どうか悪い心を持った連中だとは思わないでください」と言い続ける他ないのです。

もう一回いいますが、二次創作にかぎって(海賊版とは区別して)規制対象にはしないということは、著作権者が告訴することを禁止したのではありません。今なお権利者は権利者です。

どこまで行っても同人のほうから「売った、売った」といって威張っていいことではありません。仁義というのは、誰よりも自分自身を守るための約束なのです。


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