女性とゲイの連帯の条件は、違いを理解することです。

男性主導的社会が「進出」をくり返した挙句に、一敗地にまみれた。これからは女性の時代ですということになった。日本社会全体が、この大きな流れの中にあります。だからこそ反動もある。

その大きな流れは、よく見ると幾条かの流れに分かれています。色分けされているといってもいいです。

過激なタイプの同人活動はその一つ。すべての男性を社会から追い出せという先鋭的フェミニズム運動もその一つ。子どもの健康を最優先すべきという家庭主義もその一つ。お洋服にアドバイスしてくれる男の子と交際したいというガールズ主義もその一つ。

一見すると、それぞれ真逆なようだけれども、全体として「男性主導から女性主導へ」という大きな流れの中にあります。

この「女性運動の多様性」ということを、当事者である女性が理解しておかないと「私は他の女と気が合わないからゲイに頼って生きていくわ」となっちゃうんですが、そううまく行かないのです。

ゲイは、あくまで男性です。彼らの願いは「ストレート男性が我々を差別しないでほしい」ということであって、婦人の権利は他人事です。

たとえば男性中心的職場に女性専用の更衣室・化粧室が設置されたからといって、彼らの多くは「俺もそっちを使いたい」とは思わないのです。

彼らにとって積年かつ喫緊の課題というのは、女っぽい(かもしれない)男性が男性用に入った時に、他の男性がイジメないでほしいということです。

もし、女性が「あなたは特別にこっちを使ってもいいわよ」と言ってくれたとしても、今度は好奇心旺盛な女性に取り囲まれて「ところで男同士で何するの!?」というのでは、また差別されたというだけです。

やっとの思いで新宿二丁目という街にたどり着いて、ここでなら肩の荷を降ろせると思った矢先に、また変な女が来た…という時の落胆は、察するに余りある。

これを女性がわきまえた上であれば「多数決を取る場面では連帯したほうが有利かと存じますが、ご協力いただけますでしょうか」という言い方になるはずです。

なお、少子高齢化でゲイバーも客足を減らしており、女性客を取り込むことで経営の立て直しを図る向きもあります。その場合は「女性もどうぞ」という看板を掲げたり、ウェブサイトを開設したりしているので、そのくらいの情報収集はしましょう。

くれぐれも、バブル景気を実体験した世代が「私、まだ少女だから世間知らずなの~~。なんちゃって~~♪」とか、やらかしませんように。

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