【来年へ向けて: アニメ部を増やしましょう。】


アニメミライ企画は性急すぎたのでしょう。

政府が主導するなら、遠い未来に結実する成果、すなわち「学校教育へのアニメ制作の導入」を考えるべきでした。

「漫画家になりたい」という子供は、とき~~どきいますが、「アニメ監督になりたい」と言いきる子供は少ないものです。

有名な漫画家になれば、「誰か」がアニメ化してくれると思うもののようです。なぜ自分で動画を描こうと思わないのか。

宮崎駿が何回も紙をめくって「人物の動き」を確認する様子がテレビ放映されることがありますが、「あれをやってみたい」と思う子供はいるのか。

「私の作品に声優さんがついてくれるなら○○さんがいいな」と夢を語る創作お姉さんも多いようですが、「私自身がプロデューサーになる」と言いきる人は少ないものです。

アニメというのはテレビ放映されるものなので、視聴者に受身の姿勢を生じやすく、しかも「友達すくない」と言いきってしまうアニメファンから次世代のアニメ作家が育ちにくいというのが、アニメ畑のアキレス腱だと思います。

友達すくないと、アニメができないのです。最低でも動画担当者と、背景担当者と、演技担当者と、音楽担当者を集めて、チームをまとめ上げる必要があります。

一人でコツコツ作ることはできますが、アニメ制作には専用機材が必要で、子供には「作り方」をイメージしにくいのでしょう。

今ならPCですが、図工の要点は「手」を使うことを覚えさせることですから、その成果を「PCに取り込んで」というところへ本人が辿り着くまでには、ちょっとギャップがあります。

作品ができたらできたで、それをテレビ放送に乗せるにはどうしたら良いのか。アニメ専門プロデューサーになるには、まずどこへ就職活動したら良いのかも分かりにくいものです。

いわゆるコミケに集まる人々は、アニメファンではありますが、実体は漫画同人です。またはコスプレ同人です。アニメ映画を自主制作する人々ではありません。

フキダシ・描き文字・スクリーントーンの貼り方、あるいは衣装の縫い方に習熟しても、「アニメの人物の動き」を描くことには習熟しません。

山本二三のような背景絵師は、あのサイズの紙に繰り返し背景画を描くことによってのみ成長します。

各高校に「アニメ同好会」が存在するかもしれませんが、本当に「アニメ」を作っているのか。アニメを題材にした漫画(ライトノベル)を描いているだけではないのか。

「アニメ部」「アニメ学科」を立ち上げ、専用機材またはPCを設置してあげると良いでしょう。短編映画を作らせるのです。今のアニメに危機感を持つ硬派アニメファンは、母校へ、機材か費用を寄付してあげてください。

ライトノベルの急成長は、大学進学率の急激な上昇と関わっていると思います。美術系の実技学校へ進む若者が増えれば、アニメ監督も増える道理です。

高校生に独自の文学賞を選ばせると、今年の直木賞受賞作を「暴力的すぎる」という理由で、選ばないのだそうです。中高生が全国コンクールをめざしてアニメ制作に取り組むなら、暴力的・性的な作品ばかり挙がってくるはずはありません。

吹奏楽コンクール同様に、審査の様子を全国中継してあげると良いです。優秀作品は、国営放送で(CM抜きで)放映してあげましょう。

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